2019年7月に完成し、その完成披露式典ではリオ五輪のカヌー・スラローム競技の銅メダリスト、羽根田卓也選手を皮切りに、さまざまな選手がデモンストレーションを繰り広げるなど、華々しいスタートを切った「カヌー・スラロームセンター」。同月には、一般利用のラフティング体験なども行われ、その認知度は一気に上がったが、五輪終了まで一般利用ができなかったのはご承知の通りだ。そして、その五輪は残念ながら今年のコロナ禍によって延期、施設は一旦クローズする形となっていた。
しかし今年の7月27日から、まず五輪出場が決まっている選手たちの練習会場としてカヌー・スラロームセンターの運営が再スタート。次いで10月1日から、ふたたび一般利用が可能となった。
一般の利用は、カヤックでは競技コースを使った「上級者向け練習会」、フィニッシュプールを使った「初心者以上向けの練習会」、「カヤック講習会」、「ダッキー体験会」など。他にラフティングツアーなども予定されている。
ただし、この一般利用はあくまで「五輪及び五輪準備に支障がない範囲」での利用を目的としている関係で、期間は10月のみ(カヤックの「上級者向け練習会」のみ、11月も受付)。現時点で、ほぼ、どの回も予約で一杯という盛況ぶりとなっている。
カヌー・スラロームセンターは、五輪での使用後は他の競技施設同様、広く一般に開放される予定となっていて、競技や水上スポーツ体験などによって年間10万人の利用を目指している。今回の期間限定の一般利用受付は、いわば五輪後のプレ運営といった側面(ウェブからの予約方法や告知方法、利用案内などなど)もあるわけで、今後の展開に大いに期待したいと思う。
(文=CANOE WORLD編集部/星野 淳 写真提供=東京都)
(問い合わせ)
カヌー・スラロームセンター
東京都江戸川区臨海町六丁目1番1号
TEL:03-6808-6100
https://canoe-slalom.tokyo/